ほくろとは
一般的に「ほくろ」とは後天性色素性母斑のことを指します。生まれた後に出現する母斑細胞という色素細胞のような細胞が皮膚で増殖した状態です。外科手術での治療が可能です。
また、極めてまれではありますがメラノーマや皮膚がんというような悪性腫瘍とみかけが似通っている可能性もありますので、診断能力の高い皮膚科専門医で診察・治療を行う必要があります。当院ではダーモスコープという特殊な拡大鏡を使って診断します。 レーザーによる治療では表面だけの治療になり再発しやすいです。手術による切除をお勧めします。もちろん悪性化しないかフォローアップもさせて頂きます。
次項目の症状は悪性の可能性について注意が必要です。
ABCDEルールと言われます。そのときは手術は慎重に考慮すべきですのでご説明致します。
- A(Asymmetry):左右非対称。形が左右で対称でない。
- B(Border irregularity):境界不明瞭。ほくろに凹凸や切れ込みがあるか、まわりが不鮮明。
- C(Color):色。ほくろの一部の色が部分部分で異なる。
- D(Diameter):直径。6mmを超える。
- E (Evolving):進行。ほくろが急速に大きくなる。形、色が経時的に変化する。
当院のほくろの専門治療
手術による治療
前述のようにレーザー治療では再発が多くなり、また、病理組織検査による良性か悪性かの診断ができなくなりますので、外科手術をお勧めしています。 当院では兵庫医科大学形成外科教授 垣淵正男先生(阪大昭和61年卒)を招聘し手術を担当頂いています。
痒みやアレルギー反応を抑える抗ヒスタミン薬という薬を内服します。特に症状が強い場合には、ステロイド内服薬を処方します。
深いほくろの場合や完全に取り除きたい場合は外科手術での除去を行います。 局所麻酔を行い、30分程度の手術です。
ほくろを切除・縫合しますので、治療後は、治療箇所の部分にガーゼとテープを貼ります。 抜糸は1週間後になりますが、それまでキズを清潔に保つ必要があります。 抜糸後、2か月程でほとんど目立たなくなります。