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協和キリン株式会社で乾癬について講演しました。
昨日10月14日(木)は協和キリン株式会社で乾癬について講演しました。
熱心なMRさんに聴講頂きました。講演では乾癬の病態について、かつて皮膚科学の教科書に掲載されていた「吉川の図」についてお話しました。この「吉川の図」の「吉川」はわたしが卒業後入局した阪大皮膚科の教授吉川邦彦先生であり、この図は先生が考案された乾癬の病態図でした。その説は<表皮ケラチノサイトの異常と免疫の過剰反応がサイクリックに影響し合い、その病態を形成する>という考えです。しかし、最近は生物学的製剤の著明な効果が明らかになり、乾癬病態の主役は表皮から免疫に移ったとされ、この「吉川の図」は教科書から消えてしまいました。わたしは種々のデータからこの「吉川の図」はまだ生きている、表皮は単なる二次的な反応の場ではない、と皮膚科領域でおそらくただ一人している主張を力説させて頂きました。少しずつそのことについてこのブログでお話していこうと思います。
皮膚科学 第7版(上野)金芳堂 2002年 p306