尋常性乾癬・アトピーの最新治療
2つの疾患の間には、総合的な治療とそれぞれの疾患に合わせた治療があります。当院では、どちらも最新の治療を提供していますので、お気軽にご相談ください。
紫外線による治療
アトピー治療尋常性乾癬治療
紫外線治療とは、太陽光に含まれるナローバンドUVBという紫外線の波長を患部に照射する治療方法です。ナローバンドUVBに含まれる幅の狭い光の波長は短時間の照射で皮膚疾患を改善する効果があります。
- 紫外線治療のメリット
- 塗り薬の量が減る。
- 改善が見られた場合には、再発までの期間が通常の治療よりも長くなる。
- 湿疹ができている場合、痒みを早い段階から抑えることができる。
アトピーや乾癬は全身に症状が出ることも多く、従来の紫外線照射機器では治療に長い時間がかかっていました。当院には最新の紫外線治療機器を導入しており、全身を同時に照射することができるので、短時間の治療が可能です。 一般的に紫外線治療は、発がんや日焼けのような副作用があるとされていますが、当院の機器は副作用を最大限抑えています。
目を守るために保護レンズを着用していただきます。
紫外線治療をする際には、眼を保護するために専用のレンズをかけていただきます。まぶたなど、目の周りに湿疹等がある場合には目を閉じての照射となりますが、眼の状況を確認しつつの照射となります。
アトピー性皮膚炎の治療
プロアクティブ療法による治療を行っています。
アトピー治療には、症状が出た時に治療を行うリアクティブ療法と、症状が出る前から予防的に治療を行うプロアクティブ療法があります。リアクティブ療法では、症状をうまくコントロールすることができないため、当院ではプロアクティブ療法を行っています。
- プロアクティブ療法のメリット
- 湿疹ができている場合、痒みを早い段階から抑えることができる。
- 薬を塗り続けることで、再発までの期間を延ばすことができる。
- 常に少量の薬を塗り続けるため、リアクティブ療法に比べ薬の総使用量を減らすことができる。
- リアクティブ療法に比べステロイドの使用量が少ないため、副作用を抑えることができる。
プロアクティブ療法の特徴
プロアクティブ療法では、症状の重いときには紫外線治療に合わせて塗り薬を十分な量を外用し、症状が軽快した後も、塗り薬の量を減らしながら治療を継続します。塗り薬を外用している間にも、アトピーの症状がひどくなることはありますが、リアクティブ療法に比べ症状は軽く済むことが多くあります。
尋常性乾癬治療(重度の場合)
生物学的製剤による治療を行います。
当院では、特に重度の尋常性乾癬の患者様に「生物学的製剤」による治療を行います。当院は日本皮膚科学会「生物学的製剤使用承認施設」として認定を受けています。
- 生物学的製剤とは?
- 生物学的製剤とは、生物が作り出すたんぱく質をもとに作られた薬で、主に注射や点滴で投与されます。体の免疫機能に関わる物質の過剰分泌を抑える効果があり、それによる炎症などを防ぐことができます。
生物学的療法の特徴
生物学的製剤を使用した治療は、全ての患者様に行えるわけではありませんが、従来の治療方法では十分な効果が得られなかった患者さんにも効果を発揮する治療方法です。
- 当院が生物学的製剤での治療をお勧めしている患者様
- 飲み薬など、従来の治療でだけでは十分な効果が得られない方
- 関節の痛みが激しい関節症乾癬の方
- 乾癬の症状が重い方
生物学的療法の注意点
生物学的療法は免疫の働きを抑えるため、風邪をひきやすくなるというような副作用があり、肺炎や結核などを引き起こす可能性もあります。また、生物学的製剤を投与した時に、稀にアレルギー反応を起こす場合もあります。投与後、調子が悪くなったと感じた場合は、すぐに医師にご相談ください。
- 生物学的製剤服用時に注意すべきこと
- 外出時にはマスクをなどを着用し、菌やウイルスを防ぐ
- 疲れを感じたら十分な休息、睡眠をとる
- なるべく人込みを避ける
- 日頃から手洗い・うがいを習慣づけ、規則正しい生活を送る
- 咳や鼻水というような症状が出た場合には主治医に連絡をする