DOCTOR’S BLOG - 心斎橋いぬい皮フ科 乾 重樹院長 オフィシャルブログ -

デュピルマブの中和抗体

2024年11月20日

[ カテゴリー :医学関係]

重症のアトピー性皮膚炎に対する生物学的製剤デュピルマブ(IL-4, IL-13抗体)の中和抗体について論文が出ていました。中和抗体はデュピルマブがIL-4受容体にひっつく部分を中和しますので、効果発現を抑制し、大きな問題です。事実、発売当時は中断するとこの中和抗体ができやすくなるので、中断せず継続しなければならないと言われていました。

11月11日に発表された Kamalらの論文では9件のランダム化比較試験をまとめ、2,743人の患者さんのデータでは成人の2.5%、思春期の方の4.9%、小児の1.8%に中和抗体の出現し、幼児では中和抗体がなかったと報告しています。中和抗体は大きな問題ではないと結論づけています。

継続使用と間欠的使用(開始中断を繰り返した場合)の差も知りたいところです。

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